2008年11月21日金曜日

展示を終えて・・   大島 寛太 

すっかり冷え込んできました。
龍神村にも冬の気配が漂いはじめています。
今朝は早起きをして、肩を震わせつつ天を仰げば、
キンキンに冷えた夜空に惜しげなく星星。
北海道で生まれ育ったからでしょうか、
七夕の天の川はロクに見上げたこともない。
秋の15夜に団子を供えたこともない、
僕にとって(今のところ)最も清らかで、
つまり最も自分から遠く、
それゆえか最も美しく感じるのは冬の星空です。
北国の厳冬期、在るもの全ての上に等しく雪は降り積もり
塵芥、アスファルトの道路、カラートタンの屋根、
道端のゴミ、生活の雑踏、犬の小便、昨日の過ち、生命のざわめき・・・
そういったものは天から降ってきた、
手のひらで溶けてしまうもので眠らされてしまう。
あるのは、月光星辰の遠い光と、それに照らされた雪原のほの青い明るさ。
夏の満点の星空は僕を踊らせてくれる。
冬の星空は遠くへ想いを馳せさせる。
そんな気がします。

話が逸れた・・・。
15・16日の梅樹庵展はそんな季節の境目で、
午後3時くらい、太陽が山にかくれると冷え込んできて寒いくらいでした。
土曜日は天気にも恵まれて、沢山の方が梅樹庵の食事を楽しみ、
展示を見てくださった。
翌日曜日は、予報通りの雨。
村内で催されていた実業団駅伝のランナーも寒かったんじゃなかろうか?
ともかく今回、個人として初めての発表を
梅樹庵という素敵な場所で出来たことを感謝しています。
何が素敵なのか?
そもそも素敵とはなんなのか?
え~、広辞苑によると素敵とは・・・
自分の好みに合っていて、心をひきつけられる様。とある。
そうそう。そんな感じです。
太い龍神杉の梁、障子の白、庭の無造作な(笑)緑、龍神の空気。
オーナーの竹内夫妻の人柄。
それらが調和しているのが魅力になっているのでしょう。
箱に加えて梅樹庵は料理が美味しい。
料理の質に比べて、値段はとても良心的。
だから何度も来る人が多いのでしょう。
あ、観光案内人みたいな気分になってきた。
多言で茶を濁すべからず。
このくらいにしておこう。

29・30日は茶房・梅樹庵の今年最後の営業日です。
展示は木工の石田 徹さんと、小川和彦さんの、木と漆の器。
僕も楽しみにしています。

沢山の方々の助けのもと、二日間の展示を終了することができました。
来て下さった方々、裏方を支える方々、そして竹内シェフ・マダム恵美子・・・
ありがとうございました。



厨房の竹内シェフ


ではまたー。

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